ジェルネイルとは

ジェルネイルとは、特殊な樹脂(ジェル)を爪に塗布し、UV(紫外線)やLEDライトで硬化させるネイル技法です。マニキュア(ポリッシュ)と比較して圧倒的に長持ちし、ツヤのある美しい仕上がりが3〜4週間持続するのが最大の特徴です。近年では技術の進歩により、自宅でもジェルネイルを楽しめるキットが数多く販売されるようになりました。しかし、正しい知識なく施術を行うと、自爪を傷めてしまうリスクがあります。この記事では、ジェルネイル初心者が知っておくべき基礎知識を網羅的に解説します。
ジェルネイルの種類
ジェルネイルには大きく分けて「ソフトジェル」と「ハードジェル」の2種類があります。ソフトジェルは柔軟性があり、アセトン(除光液の一種)でオフできるのが特徴です。現在のサロンで最も主流な方式で、セルフネイルにも適しています。一方、ハードジェルは非常に硬く強度があるため、長さ出し(スカルプチュア)に向いていますが、オフにはファイルで削り落とす必要があります。初心者にはまずソフトジェルから始めることをおすすめします。
また、最近では「ワンステップジェル」や「ピールオフジェル」といった新しいタイプも人気です。ワンステップジェルはベース・カラー・トップの3工程を1本で済ませられる手軽さが魅力です。ピールオフジェルはアセトン不要でシールのように剥がせるため、爪への負担が少なく、気軽にジェルネイルを楽しみたい方に最適です。ただし、持ちの面では従来のジェルネイルに劣ります。
施術の基本工程

ジェルネイルの施術は、大きく分けて「プレパレーション(下準備)」「ベースコート」「カラーリング」「トップコート」の4つの工程で構成されています。それぞれの工程を丁寧に行うことが、美しい仕上がりと持ちの良さに直結します。特にプレパレーションは地味な作業ですが、ジェルネイルの持ちの8割を左右すると言っても過言ではありません。
プレパレーション
プレパレーションとは、ジェルを塗る前の爪の下準備のことです。まずはファイル(爪やすり)で爪の形を整えます。ラウンド、スクエア、オーバルなど、好みの形に整えましょう。次にプッシャーやキューティクルニッパーでキューティクル(甘皮)の処理を行います。キューティクルをしっかり処理しないと、ジェルがキューティクル部分から剥がれやすくなります。
さらに、爪表面をスポンジバッファーで軽くサンディングし、ジェルが密着しやすい状態を作ります。最後にエタノールやプレプライマーで爪表面の油分や汚れを完全に除去します。この脱脂工程を省略すると、ジェルが早期にリフト(剥がれ)してしまう原因になります。
ベースコート
ベースジェルは、自爪とカラージェルの間に塗布する透明なジェルです。爪への密着力を高めるとともに、カラージェルの色素沈着から自爪を保護する役割があります。薄く均一に塗ることがポイントで、塗りすぎると硬化不良やリフトの原因になります。爪先のエッジ部分も忘れずに塗りましょう。
ベースジェルは爪の根元から先端に向かって、力を入れずにスッと塗るのがコツです。筆圧が強いとムラになりやすいので注意しましょう。
カラーリング
カラージェルは通常2度塗りが基本です。1回目は薄めに塗り、ライトで硬化させた後、2回目でしっかりと発色させます。濃い色は1度塗りでも十分な場合がありますが、薄い色やシアー系のカラーは3度塗りが必要なこともあります。各層を薄く重ねることで、気泡やムラのない美しい仕上がりになります。
トップコート
トップジェルは最終仕上げのコーティングで、美しいツヤと表面の保護を担います。トップジェルにはワイプが必要な「ワイプタイプ」と、硬化後そのまま仕上がる「ノンワイプタイプ」があります。初心者にはノンワイプタイプが手軽でおすすめです。トップジェルも爪先のエッジまでしっかりコーティングすることで、先端からの剥がれを防ぎます。
長持ちさせる5つのコツ

せっかく施術したジェルネイルを長く美しく保つために、以下の5つのコツを実践しましょう。
- 水仕事には手袋を:長時間の水仕事は爪とジェルの間に水分が入り込み、リフトの原因になります。ゴム手袋の着用を習慣にしましょう。
- 爪先を道具代わりにしない:缶のプルタブを開ける、シールを剥がすなどの行為は爪先に大きな負荷がかかります。
- キューティクルオイルで保湿:爪周りの乾燥はリフトを招きます。こまめな保湿を心がけましょう。
- 衝撃を避ける:硬い物にぶつけたり、爪に強い力がかかる動作は避けてください。
- 適切な周期でメンテナンス:3〜4週間を目安にオフまたはフィルインを行いましょう。放置しすぎると自爪に負担がかかります。
プロのネイリストによると、ジェルネイルの持ちはプレパレーションの質で8割が決まるそうです。時間をかけてでも丁寧な下準備を心がけましょう。
よくある失敗と対処法

ジェルネイル初心者が陥りがちな失敗とその対処法をまとめました。まず多いのが「ジェルがすぐに剥がれる」というトラブルです。これはプレパレーション不足が主な原因で、特に油分除去とサンディングが不十分なケースが多いです。改善策として、施術前にハンドクリームの使用を避け、しっかりとサンディングを行いましょう。
次に「気泡が入る」という問題があります。これはジェルを撹拌しすぎたり、筆で何度も触りすぎたりすることが原因です。ジェルは優しく混ぜ、塗布は最小限のストロークで仕上げましょう。「硬化後にベタつく」場合は、ライトのパワー不足か照射時間が短い可能性があります。メーカー推奨の硬化時間を守り、ライトのランプ交換時期も確認してください。
また、「色ムラができる」場合は、一度に厚く塗りすぎていることが考えられます。薄く複数回に分けて塗布し、各層をしっかり硬化させることで、均一な仕上がりになります。焦らず丁寧に仕上げることが、美しいジェルネイルへの近道です。
